陳昇6th LIVE コンサート「思念人の屋」レポート2

一緒のコンサートを見たしおんさんからもレポートが届きました。しおんさんは私より1日多く29.30.31と3日間見た方です。(すごい!)しかもこれが、初めての陳昇のコンサートだったとのことで、一体どんな感想だったのでしょうか?中国語も堪能なしおんさんなので、MCもちゃんとわかってる(うらやまし〜)。そして、しおんさんによって語られるYOKOの幸せのくだりもあります。では、お楽しみくださいませ。

BBSに寄せられたコンサートの感想文集

←クリックしてね→

曲別詳細レポート(YOKO

 

◎12月29日夕刻

 その日のコンサートは8時からだったので、7時過ぎに夕食のお店を出て会場へ。バスに乗って、忠考東路まで出て、そこでよしさんと別れた後、地下鉄で市政府駅まで。駅に着いてからは、蛋蛋君に教えられた通り、ひたすら右へ・・・野原を突っ切り、駐車場を突っ切り、まるで道でない所を歩って行きました。「確かに、近い・・・バイパスだ。でもこれ、全然道じゃないじゃん・・・」そうぼやきながら・・・(笑)。

 

◎12月29日のコンサート

 

 会場には開演20分前に着きました。初めての陳昇のコンサート・・・一人で1階3列目の、ど真ん中に座りながらドキドキ・・・スクリーンに映る、陳昇の詩と写真のコラボレーションを見ながら、ひたすらドキドキと・・・開演を待っていました。なんて、彼らしい、いい写真なんだろう、詩も、とても彼らしい。控えめに流れる環境音楽風の音と相まって、コンサートのイントロ、彼の世界に浸るためのイントロとして、ふさわしい雰囲気を醸し出しています。(このスクリーンを使った演出は、全体に使われていました。)

 

 1ベルから10分後、陳昇登場・・・歌っている、その肉声が聞こえるくらいの間近な距離に、彼が立っています。思っていたより痩せてるなぁ、それに背もこんなに高いんだ・・・生で聞くと、CDよりもずっと歌がうまいんだな・・・へぇ、こんな表情で歌うのかぁ・・・ふぅ〜ん、YOKOさんが言った通り、生陳昇格好いいじゃん・・・こりゃぁ・・・惚れるのも無理ないわぁ・・・

 席が良かったため、この日はじっくりと観察して、生陳昇の格好良さを堪能しました(笑)。

 

 正直、曲名などは、何曲かしか覚えていません。それも、好きな曲を歌ってくれた、その嬉しさで覚えているにすぎません。

 それよりも、メロディーしか覚えていない、今まで、あまり気にも止めていなかったような曲が、ライブの迫力と共に、立体感を持って心に響いてきました。「なんて・・・いい曲ばかりなんだ・・・」 陳昇のメロディーメーカーとしての才能を、思い知らされた一夜でした。

 

 1部はスロー・テンポとミディアム・テンポのナンバーを織り交ぜながら進み中盤から、アップ・テンポのナンバーへ。いい感じにロックしているナンバーが続きます・・・恨情歌・鏡子・旅程・生命的滋味・20歳的眼涙・流星小夜曲・マッシュルーム等々・・・約1時間半後に1部の終了。

 

 2部は15分の休憩後に開始し、またスクリーンを使ったコラボレーションの後、新寶島康樂隊から阿VONの登場・・・そして、カンカン(と、みんなが呼んでいた芸人さん?)登場。コンサート1日目の伍佰登場をパロって、伍佰の物まねで一曲歌い、会場を大いにわかせてくれました。他にも・・・金門??のまねとかいろいろ。後で陳昇が、「おい、一曲やってみろと言ったけど、そんなに何曲もやって良いなんて言ってないぞぉ・・・」と、冗談で諫めたり・・・でも、カンカンのコーナーで、バックバンドが一時的に替わって、恨情歌はお休みできたので、実際は良かったのでしょう。

 その後、女性ゲストとして劉佳慧が登場。ほぼ背中丸出しのキャミソールとピタッとした革パンツ姿の彼女は、その色っぽい背中で観客を悩殺・・・何曲か歌い、下がっていきました。そしてゲストコーナーは、「歓聚歌」で、幕を閉じました。

 

 そして、第三部・・・全体にスローな曲が中心で、内省的な曲が多かった様に思います。盛り上がった人々の心を、徐々にクールダウンさせる、「聴かせる曲」の多いパートでした。

 ここで・・・Vivienさんが、陳昇に教えたエピソードを元にして作った曲が披露されて・・・実はこの時、私はVivienさんの本名を知らなかったので、「僕の日本人の友人がね・・・」と、陳昇がその曲を作るきっかけを話し出した時、それがVivienさんの事とは夢にも思わず・・・翌日、皆が「Vivienさんに、すごい事が起こったらしい」と騒いでいるのを聞いて、「えっ!そうだったの?あれは、Vivienさんの事だったんだぁ・・・」と、びっくりしたんです。この話は、コンサートの間中MCとして話されていて、Vivienさん『元祖日本人の陳昇迷』の面目躍如、と言ったところでしょうか。

 この曲のタイトルは「思念人の屋」。そう、コンサートタイトル曲です。

 

 この日のコンサートは、12時半頃まで続き、最後に陳昇が「ほら、もうやる曲無いよ・・・」と、曲リストを見せながら、観客を納得させるように言ったのが、印象的でした。あんなに分厚い曲リストを、全部演奏するなんて・・・彼のコンサートって、なんて凄いんだろう・・・そう思いました。

 結局、アンコールで一曲歌って、12時45分頃コンサートは終わりました。

 

 この日思ったこと・・・本当に、生の陳昇は格好いい。いい男だった。それに、今までCDで聞いていた時に、軽く聞き流していた曲達の魅力に気が付けた事、それが嬉しい。やっぱり、音楽は生で聴かないと分からないものだな、そう思いました。特に「鏡子」、あの議論に関わっていながら、実は特に好きな曲ではなかったんです。でも、ライブで聞く「鏡子」は・・・もの凄くいい曲で・・・やっとこの曲の、本当の魅力に気付くことが出来ました。

 この日は、私にとっての、初めての生陳昇。「恨情歌」で、初めて彼の歌を聴いてから5年経って、やっと聞くことが出来たライヴ・コンサート。これ以上ないくらいに幸せな時間でした。

 

◎12月30日のコンサート

 

 この日特筆すべき事・・・何と言っても、陳昇が我らがボス、YOKOさんにピンクの薔薇を持ってきた事・・・キャー(笑)

 

 この日の陳昇は確かに乗っていて、前日よりもMCは長いし、客席に下りてきてファンとコミニュケーションする時間も長かった。曲の乗りも、観客の乗りも最高でした。陳昇自身も、本当にのびのびと歌っていました。

 

 2回目に客席に下りてきたあたりで、陳昇がYOKOさんを見つけました。ちょっと小首を傾げて目配せするYOKOさんに同じように答える陳昇・・・う〜ん、うらやましい・・・

 この日私たちは、ステージから見て6列目左の、通路から左の1つ目に蛋蛋さん、2つ目がYOKOさん、3つ目によしさん、YOKOさんの後ろにしおん・・・という布陣で座っていました。昇網の人間が固まって座っている場所なので、陳昇からすれば、目立つ場所ではありました。

 

 次に陳昇がその場所に近づいてきた時、何と陳昇は蛋蛋さんの席のアームレストに腰をかけて、そのまま風邪で具合悪そうにしている蛋蛋さんの肩を抱くようにして、歌い始めました・・・YOKOさんは嬉しそうに隣の陳昇に目を向けています・・・曲の間奏を利用して、陳昇がYOKOさんに話しかけました。「今日(台北に)来たの?」一瞬、「ん?」という表情のYOKOさん・・・繰り返し、「木曜に着いたの?」と聞く陳昇・・・コクンコクンと、うなずいて答えるYOKOさん・・・そのまま二言三言、会話する二人・・・

 結局、その曲が終わるまで、陳昇はそこに座り込んだままでした。その時私は・・・陳昇の肉声を間近で聞くチャンス!とばかりに、彼の背中に耳を近づけて、彼の歌声を聞いていました(笑)。

 

 最後に陳昇が客席に下りてきたシーン、途中でいったんステージに戻った彼は、ゲストコーナーでカンカンが持ってきて、そのままステージに置かれたままになっていた花かごから、ピンクの薔薇を一本取り、そのまま真っ直ぐこちらに向かって歩んで来ました。もしかして・・・と思いましたがやっぱり・・・その薔薇はYOKOさんに向かって差し出されました。ニコッとしながら、それを受け取るYOKOさん・・・幸せそう・・・

 

 きっと、YOKOさんは、「あれはたまたま、くれたんだよ」そう言うかもしれません。でも、YOKOさん、それは違う。あれは、あなたに彼がわざわざ持ってきたものです。私もそう思ったし、他の人もそう感じたと言っていました。ステージ上に置かれた黄色のカラーを観客にあげるシーンは、4日間通してありましたが、ピンクの薔薇をもらったのは、あなた一人。きっと、遠くからいつも来てくれてありがとう・・・陳昇の感謝の気持ちだと思います。

 

 それから、Vivienさん。この日のMCでは、はっきり日本語でVivienさんの本名を上げて、「思念人の屋」の説明をしているのが私にも聞き取れました。本当にファン冥利に尽きますね。自分の話が、コンサート・タイトル曲になるなんて・・・

 

◎12月31日のコンサート

 

 この日、私は開演から30分近く遅れて会場に入りました。はずせない用事があったせいですが、その上ミレニアムのせいで地下鉄に乗ろうにも、階段まで人が溢れている・・・タクシーはなかなか捕まらず・・・渋滞もひどくて・・・何とも残念な跨年となってしまいました。

 

 会場では、第一部の間はYOKOさん達のいる、本来の9列目の席に座ることが出来ず、少し後ろの席で聞くこととなりました。でもここも、ステージ全体を見渡せる席で悪くはなかったです。

 

 この日の・・・Vivienさん、可愛かった・・・客席に下りてきた陳昇が、3列目の通路から3つほど入った所に座っているVivienさんを見つけると、彼に向かって、両手で小さくVサイン!後で聞いたら、陳昇が「***?」と、Vivienさんの本名で呼びかけたからなんだそうです。

 「台北付近」の時も、しっかり、マークされてましたね、Vivienさん。後ろ姿がなんだか嬉しそう・・・

 その後の「思念人の屋」のMCのシーンでは、この日は中国語でVivienさんの名前を呼んでいましたね。

 

 そしてこの日は、いよいよカウント・ダウン。非常に陳昇らしかったと思います。『台湾加油!』そして黙祷・・・どんな派手なカウント・ダウンよりも、印象に残る、2000年の幕開けでした。

 このカウントダウンより、さかのぼる事1時間。日本の新年が明けたことに気付いた私達日本人は、口々におめでとうを言い合い、一足早く新年を祝いました。

 

 この日の陳昇は、連日の5時間に渡るコンサートで、さすがに、少しお疲れの様子・・・声の伸びも、絶好調とは言えない物でした・・・

 でも、歌い手としての気持ちの上では、深い物を感じました。度重なるアンコールでの陳昇・・・まるで、小さなライヴ・ハウスでの弾き語りのように、好きな歌を気ままに・・・

 ドイツ人の友人を呼んでのセッションもこの日だけの物でした。リコーダーを操る友人と、「ねぇ、これ出来る?」「じゃ、これは?」次々とギターでイントロを弾いて、まるで遊んでるみたいで・・・リラックスした雰囲気。

 客席のみんなに、陳昇が「どんな歌が聴きたい?」そう聞くと、皆が自分の好きな曲を口々に・・・「どうしようかぁ・・・」という陳昇に、ギターの小傑が弾き出したメロディーは「恨情歌」、うわぁ〜と、客席から挙がる声・・・なんだか、とてもいい雰囲気で・・・ 

 

 アンコールのラストは、「別譲我哭」。延々イントロを弾き続ける恨情歌の面々・・・待っても待っても出てこない陳昇・・・私たちが少し心配し始めた頃に、やっと陳昇が登場。でも、スポットライトも、ステージライトも点かず・・・結局真っ暗なまま・・・このときの陳昇は自分の内面と向き合うような、そんな歌い方でした。客席を一切気にせず、自己の内面から溢れてくる物をそのまま吐き出すかの様・・・激しいシャウト・・・私はこの時、鳥肌立ちました。

 この曲が終わった時、陳昇はちょっと泣いていたんじゃないかと思います。ステージライトが点く前に、後ろを向いて目のあたりをさっと擦っていました。

その後、鼻を少しズズッとしてました。

 

 

◎3日間を通して・・・

 

 3日間で合計15時間以上、陳昇の歌を聴いていた訳ですが、いやぁ・・・飽きなかった。飽きない所か、どんどん彼の歌が脳味噌に染み込んできて、彼の歌なしでは生きていけない身体になってしまいました(笑)。

 

 コンサートの構成も最高だった。コーナーごとに、異なる顔の陳昇を堪能できて、とても贅沢な構成だったと思います。初めての陳昇コンサートがこんなに良いコンサートで、私は幸せ者です。

 ステージの恨情歌も、お疲れだったと思います。陳昇は時々お休みする時間があったけれど、彼らはほぼ出突っ張りでしたから・・・

 

 聞いてる私も、コンサート以外の時間に、まとまったことは何も出来ない状態の台北滞在でした(笑)。こんなにコンサートが長いなんて・・・行くまでは知らなかったんです。

 なじみのない曲も、3回も聞けば、メロディラインを覚えてしまいます。さびの歌詞をすっかり覚えてしまった曲もあり、カラオケで歌えそうな曲もずいぶん増えました(笑)。

 

 31日の夜は、昇網のみんなと夜食を食べに行って、ホテルに帰ったのは結局5時近くでした。その後・・・翌日の台北オフでこれが歌いたい!と、「20歳的眼涙」などを練習していた私です(笑)。外が明るくなったのに気付いてようやく寝たのが6時半・・・私、興奮してたんですね(笑)。

 

 

しおんさん、ご協力感謝!また一緒に見に行きましょうね

※本文中、陳昇がYOKOに「いつ台北に来たの?」と尋ねるくだりがありますが、実際の会話は「このこのコンサートは、どう?なかなかいいだろ?(英語)」というような内容でした。いくらなんでも、コンサート中にプライベートの話をするほどど親しい間柄ではありません(^_^;)。

YOKO

陳昇TOPへ LIVEへ戻る

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送