市バスあれこれ〜台北〜イタリア〜香港〜韓国〜サンフランシスコ〜シンガポール

 

どこの国へ行っても、市バスに一人で乗れれば、街に対する不安感は半減するものだけど、特に台北は他の公共交通機関が無いに等しいので(98年1月現在)バスを乗りこなせるかどうかはとても大きな意味を持つ。バスが分かれば、もうこっちのものだ。初めて台北に行った時は、ツアーだったこともあり、市バスには一度も乗らなかった。こういうことだと街に対して不安が残ってしまう。

 

2度目に台湾に行った時、台北のバスは、乗ってみるとわかりやすかった。本屋さんやコンビニで売ってる「公車指南」というガイドブックを買うのも手。1分たりとも時間を無駄にしたくない人や心配性の人にはおすすめ。前もって調べ尽してからバスに乗ることが出来ます。そこまでしない人でも、どんな路線があるとか大体のことを知るにも良い本だと思います。

 

でも、行き当たりばったりでも大丈夫なのが、台北公車(バスのこと)の魅力。まずホテルから近いバス停にぶらぶら歩いていって、バス停にある案内板を見ます。駅前などの大きなバス停になると案内板が間隔を置いていくつも並んでいるのは日本とも同じ。バスには行き先のほかに大きな番号がついていて見えやすいし、案内板には、その番号のバスのすべての停留所が記入されているのも親切。自分の行きたいところが分かっていたら、そこに停まるバスの番号を覚えておけば良い。大概何本か路線があるから、口の中で「12.256.333番.・・・・」とつぶやきながら待つことになります。

 

バス代は15NT(学生は12NT)だけど、先に払うか後に払うかは、バスごとに違っていて、一見ちょっと厄介ですが運転席の上に「上車(前払い)」とか「下車(後払い)」とかって書いてあるし、まあ前の人に習っていけば、問題ありません。

bus

停留所には、一つ一つ名前が書き込んであるし、バスの中にも路線図が貼ってあるので乗った後も自分がどのへんを走ってるかだいたい分かるのがうれしい。降りる時は日本と同じ例の紫のブザーを押すか、ひもを引くか、ベルトを押すかすると、運転手席のうしろに「次停まります」のランプが点く。その他、右折、左折、急ブレーキ注意などの表示も出るとこなんて、日本と同じで興味深いです。

 

さて、旅行すると必ずお世話になるバスですし、もともと外国のバスが好きなので、毎回なるべく乗るようにしてるんですけど、国によって街によって、システムもいろいろで、大変なこともあります。

 

今までで一番大変だと思ったのは、何と言ってもイタリアのチケットシステムです。イタリアのバスは現金では乗せてくれず、「ビリエッテ」という前売りのチケットを買わなくてはならないのですが・・・・・。そのビリエッテを売ってるとこがとっても少ないのです。たばこやとか、ニューススタンドとかそこら中で売ってる筈なんだそうなんですけど、「ビリエッテあります」の貼り紙のあるとこに行っても「うりきれ」だの「扱ってない」だのと断られ(まじかよ〜!)、バスに乗るために街をさまよったことが、何度もあります。

 

ナポリで早朝に乗った時は、どこの店も開いてなくてこまりましたし(その時は通りすがりのおじいさんに分けてもらった)。アッシジという小さな街にはほんとに売ってる店を見つけられなくてやむなく無賃乗車をしてしまったり・・・。なんとかなったからよかったですが、バスの中でも変えたら旅行者はどんなに助かることか。

 

香港も意外と大変です。「街道指南」という優れものの地図を買っておけば路線はばっちりOKなんですけど、運賃が乗るバスによってばらばらで、それがバスのドアが開くまで分からないってところがスリル満点です。たとえば、チムサーチョイから、モンコックまでとか同じ距離を乗っても、どのバスに乗るかで運賃は全然違うのです。だからバス停で小銭をたくさん握り締めて待つことになるわけです。で、他の人が乗りこんでる間になれないコインを見分けてお釣の無いように(といっても勿論お釣は出ません)お金をそろえるわけです。

香港では地下鉄やトラムはその点、とっても楽でした。

 

韓国のソウルは、運賃は一律(韓国のほかの都市もだいたい一律)だけど(座席バスと一般バスとでは値段は違う)、路線がめちゃわかりにくい。バスには番号が振ってあるからハングル苦手な旅行者にも分かるんだけど、バス停にはその路線の終点の地名しか書かれていないし、終点って郊外の結構辺鄙なところだったりして、市街地図広げても名前が見つからないことの方が多い。もちろん地下鉄と違って表示はすべてハングルだからくらくらするし・・・。

結局、まわりの人に聞くか運転手さんに聞くかしか方法が無いわけです。韓国では地元の人も良く分からないことが多いらしく、来たバスにいったん乗りこんでは降りるを繰り返す人をよく見かけた。(バスに乗ってから運転手さんに行き先を聞いて、違うと降りてくるらしかった)

 

旅行も慣れて来てからはわたしもこの方法を使うことにしました。来たバスにとにかく乗りこんで運転手さんに「○○へ行きますか?」韓国語では「○○えかよ?」(かんた〜ん!)と聞くだけでいい、違えばまた次のバスに乗る。これは意外と楽。台北でやったらヒンシュクだろうけど、韓国ではローカルもやってることだから全然平気。

 

でも一度、プサンで海の方にある「てーじょん公園」に行きたかった時、「てーじょんえかよ?」と聞いて「ねー(はい)」といわれたので安心して乗ってたらどんどん山を登っていき(つまり海とは反対方向)結局「てーちょん公園」に着いてしまった、ということがありました。韓国語は奥が深いです。

 

わかりやすさでは、一等賞をあげてもいいと思うのは、アメリカのバス。運賃均一、路線が色分けされた地図もあるし、乗り換えシステムもわかりやすくお得感もある。そんなアメリカでもやっぱり欠点が・・・。それはバス停がどこにあるかわかりにくいこと。バス停の形態がさまざまなのです。

 

サンフランシスコで郊外まで市バスに乗っていって帰ってこようと思ったら、どこにもバス停が見当たらない。路線図も確認してるし、実際バスとも何台もすれ違うから、この道がバス通りであることは間違いないのに、どこまで歩いてもバス停が無い。クタクタに歩きつかれて、いよいよこれはおかしいと思って、やっと町の人に「バス停はどこですか??」と聞いてみると・・・。なんとその辺ではバス停は道路に黄色いペンキで四角く枠を書いただけのものだったのです、というような事がありました。

 

シンガポールの市バスもとっても分かりやすい。バス停に路線図は書いてあるし。料金まで書いてある。そう、シンガポールは料金は一律ではなくて、距離に応じて高くなるシステム。本数も多いし渋滞知らずだし。欠点が見当たらない。一等賞はシンガポールかな?唯一欠点かもしれないのは、バスの行く先を書いたヘッドの部分が、電光掲示板になっていて数字も遠くからは良く見えなかったりすることくらいでしょうか。でもそれだけ進んでるって事なんですよね。

 

バスは楽しい乗り物、だけど東京ではほとんど乗ったことが無い。

東京のバスのことはちっとも知らなかったりするのでした。

今東京のバスはいくらで乗れるんでしょうか?確か料金は一律でしたよね?

 

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