◆旅の安全をめぐるちょっと嫌な思い出

 

その昔、私がまだいたいけだったころ(笑)アメリカ合衆国を一人で旅行していた時のお話です。セントルイスの観光案内所で知り合った日本人のお姉さんと一緒に野外ミュージカルを見ることにしました。

そのお姉さんは旅行者だったか留学生だったかよく覚えていないけど。

ミュージカルはまぁまぁ、意味は分らないけど歌と踊りだから何とか楽しめて、夏の野外だったからポップコーンなんかをほおばりながらいい気分で見終わりました。

泊まっている宿までにはバスを乗り継がなければならず、途中まではそのお姉さんと一緒だった(あれ?一緒の宿だったかな?じゃ、宿で知り合ったのかな?)。郊外の劇場からセントルイスの中心部まで行き、一旦下りて別方向のバスに乗るらしい。でも、夜遅かったためバス停でずいぶん待たなければならなかったのでした。

 

なんの疑いもなくバス停のベンチで待っていようとする私をお姉さんはしかりつけたのでした。

「あなたね、なんて無防備なの?!こういう時は近くのホテルのロビーとかで待ってた方がいいのよ。常識でしょう!さあ、行きましょう!」

お姉さんに引っ張られて、近くのホテルまでてくてく歩き、ロビーで15分か20分ばかり次のバスを待ちました。そして無事に帰ることができ、今の私があるわけです(笑)。

 

海外旅行ははじめてだった私は、「なるほど〜」と感心する一方で、何だかむかっ腹が立って来て、その夜の後、そのお姉さんとは行動をともにすることはありませんでした。(し、それどころか名前も覚えていない。多分住所の交換とかもしなかったのでしょうね)

 

今考えると、恩人だったかも知れない、とも思うけど。赤の他人をしかってくれる人は今時貴重。しかも正論(ですよね?)
なぜ、腹が立ったのかな?

きっと彼女の価値観をとても不愉快な形で押し付けられた気がしたからだろうな、と思います。「これって常識でしょう?アナタこんなことも知らないの?これだから、日本人旅行者はなめられるのよ。しっかりしなさいよ。」というのをびしびし感じたものでした。
「こんな路上に女性二人だと物騒だし、あそこのホテルで待ったらどうかしら?こういう時に高級ホテルは便利よね?泊まれないけど(笑)」って言われてたら、どうかな?きっと、そのお姉さんを尊敬のまなざしで見ていただけですんでることだろうと思うのですね。

 

アメリカもなんの危ない事も体験せずにのほほ〜んと旅行していた私とは違って、きっと、あのお姉さんは危ない目にも遭ったのかもしれないし、自分が危ない目に遭ったら家族や友人をどれだけ、悲しませ心配させるかをしっかりと考えることのできる人だったのに違いない。(と今は思う)

でもそのことの伝え方如何によっては、人は感謝してくれないものなのですね。
ああいうタイプの人には今でもちらほら巡り会うけど、その度に思い出すこの出来事なのです。

 

で、旅行の話。今の私は、あの時のお姉さんより年上になりました。で、いまだに無防備な行動を続けているような気がします。(あんまりいばれた話じゃないですね)
だから(ってこともないけど)、海外旅行傷害保険が私の一番高い保険になってるのです。(国内で死んでも50万円くらいしか保険金はおりない私)

 


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